彼を信じて

「お母さん、あれどこやった?」
「どこにあったっけ?」
「どこになおした?」

そうそう、
『なおす』は大阪弁でしたね。
標準語では『しまう』でしょうか?

「どこにしまった?」ですね。

こんな質問が、
朝から飛びかう事は無いですか?

今朝も息子が、
「バケツどこになおしたって言うてたかな?」
と私に聞きます。

そんな事は、私は存じ上げないのです。。

急に、
今日必要な事を思い出したのでしょうか?
それとも、朝に聞いたらええか?
と思っていたのでしょうか?

「知らんで~。」と返事すると、
表情が変わります。

”へぇ~、困るんや!”
と思いましたが、そのままにします。

しばらく探していましたが、
見つからないようでした。
どうするのかな?

きちんと準備しなければ
自分が困ることは経験できたので、
黙って探してみました。

運よく見つけることが出来たので、
息子に渡してあげます。

「ありがとう!」とほっとした様子です。

私は、ここからが本番。
「そもそも、なぜどこにあるのか?」
「わからなくなったんやろう?」
「どうしたら、すぐにしまった場所がわかったんやろう?」

これについて、考えてもらいます。

特に、正解を求めていません。
早く答えろとも言いません。

でも、何らかの答えは聴きます。
しっかりと、思考してもらいます。

何らかの気づきが有ることを願って。
彼を信じます。

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